2007年12月31日月曜日

鳴かない 猫

ライカは面白い顔だ。これでも女の子だ。



しゃがれた声でなく。そんなものは見たことないが、場末温泉地のスナックママの声。
しっぽの骨がグニュグニュに曲がっている。
筋肉の発育が極端に悪い。
満足にジャンプもできない。およそ猫ではない動き。
物音に敏感ですぐに逃げ出す。

ズミクロンはライカの3分の2のサイズ、これでも姉妹なのか。



ライカもズミクロンもしばしば頭を小刻みに痙攣させる。
脳障害か薬中か。 SAで拾った猫たちだからね、不憫だ。

ズミクロンは声を発することはなかった。

そのズミクロンがかわいい声でないた。


動き回る猫をM8では撮れない。ピントが合わせられないのだ。
Digilux3で撮る。

2007年12月30日日曜日

2007年 暮れ

のんびりした気分だった。M8を持って散歩した。

不安のない暮れ、何年ぶりだろう?






闘ってよかったと思う。

やはり自分が一番手強いのだ。


photo : LEICA M8 + Summicron-m f2/35mm

2007年12月24日月曜日

美しい お顔

去年、この弁天様に出会った。







二十数年ぶりのマニュアル露出、マニュアル焦点、いろいろな感覚が衰えていると思う。

しかし、美しいお顔だ。




photo : LEICA M8 + Summicron-m f2/35mm

2007年12月22日土曜日

トリ・エルマー 天使の誘惑

水天宮様である。











画角が気に入らない。

レンズが欲しくなる。

トリエルマー、解な説明がLeicaのサイトにある。

面倒くさいレンズらしいから発注する。

8ヶ月待ち。ドイツは工業国ではないらしい。



photo : LEICA M8 + Summicron-m f2/35mm

2007年12月20日木曜日

営業杉山 師走 

師走を感じる時期になった。営業はカレンダーを持って走るのである。

丸の内線が加齢臭でむせ返る。





先日負けた商談の担当営業。 その男の肖像。

商談中、顧客からボロクソに言われたことがあった。

ラーメン食って帰りましょうと、雨の中彼に誘われた。

焼き鳥屋に入った。カウンターに並んだオヤジ二人組みだ。

焼き鳥を食いながらビールを飲んだ。

ふと見ると、杉山はしくしくと泣いていた。


いい奴だ。


下町に生き残った喫茶店での休息。






photo : LEICA M8 + Summicron-m f2/35mm

2007年12月18日火曜日

PROGRESS

NHKを見ていた。

僕らは位置について横一線にスタートを切った。。。

という歌詞が鮮明に頭にインプットされた。

若い時の挫折はいい。若くない挫折は厳しい。




猫をDigilux3で撮る。

一眼レフがカメラのもっとも進化した形だと思っていた。

しかし、致命的矛盾がある。

シャッターを切った瞬間、光がフィルムや映像素子に感光する瞬間、ファインダーがブラックアウトする。

そのもっとも大切な瞬間を見ることはない。

すごいパラドックスだ。

僕らは未だ究極のカメラのスタイルを発見していない。

ズミクロンは今日もご機嫌だ。



photo : Leica Digilux3 + D vario elmarit f2.8-3.5/14-50mm asph

2007年12月9日日曜日

ロスト案件 天使のラッパ

初冬まで鈴なりだったエンジェルトランペットにもう花はない。

大きな商談を落とした。なぜかほっとし、庭、M8で写真を撮ってみる。

買って初めての写真だ。










photo : LEICA M8 + Summicron-m f2/35mm

2007年12月8日土曜日

ジョン 命日

2007年大雨で地下鉄がメルトダウンする数日前、ジョンに会いに行った。
まだまだむせ返るほど暑いNYだった。












photo : Leica Digilux3 + D vario elmarit f2.8-3.5/14-50mm asph

6匹 はたしてネコは天使か

去年、野良猫が4匹の子猫を軒先で産んだ。すぐに1匹が死んだ。
親子で家に住み着いた。母屋にだ。チビ、七之助、獅童、咲耶と名づける。親がチビだ。

今年の秋口、中央高速石川PAで2匹拾った。ライカ、ズミクロンと名づける。
ネコは財を運んでくるらしい。

背中の骨は天使の羽の形をしている。




ライカは毛足が長い。



photo : Leica Digilux3 + D vario elmarit f2.8-3.5/14-50mm asph

2007年8月20日月曜日

夏 ニューヨーク 光と影

男の更年期かと思った。ずっとだったのか。後厄から5年間。

何もかもつまらなかった。
2001年、でかいソフトウェア会社の役員になった。そこで燃え尽きたのかもしれない。
1年間口説き続けられたのだ。根負けして移った。一介の部長が役員になった。でき過ぎだった。
しかし、器は出来ていなかったし、能力がついて行かなかった。

負けたと思った。

引き抜いたオヤジが所得税法違反で逮捕された。ストックオプションの脱税容疑だ。
いい口実ができたので、すぐに逃げ出した。

三流の、斜陽の会社に逃げた。移籍は業界紙に出た。すげーな、有名人みたいだと思った。

何もしないで過ごした。くだらなかった。どんどん自尊心が壊れた。
中学入試からずーっと闘いだった。結論がこんな三流外資か。

5年腐り続けた。腐っていることも許せなかった。

腐るのも5年が限界だ。焦燥感で溢れかえった。
行き場を失い、開き直った。
エージェントの話を真剣に聞いた。


ブランドのくちがあった。出会いだ。一期一会だと思った。

外人のインタビューもうまくごまかした。
ご縁があった。


結構がんばれるもんだ。


きっかけはカメラかもしれない。

仕事仲間の話からふっと思い出した写真という10代のころの趣味だった。
Webで見た小さな日本製のデジタルLeica
D-LUX3は完璧なデザインだ。

買った。 日本製のLeicaだ。パナにすれば安いのに。

ブランドが好きなんだと、再確認した。
会社もブランドでなければならないのだと再確認した。見栄っ張りは子供のころからだ。


自尊心が満たされた2007年夏、NY本社へ行った。

どうしても行きたいところがあった。あの敗北感に押し潰されていた渦中の日、帰宅して見た衝撃のTV映像。

なぜか行かなければならない気持ちだった。























WTC跡地に立った。
その場では何も感じなかった。そんなものかと納得する。







NYを7時間歩いた。

カメラのネックストラップ周辺が塩を吹いた。

この街がすごく好きになった。















光との街だ。



photo : Leica Digilux3 + D vario elmarit f2.8-3.5/14-50mm asph

2007年8月16日木曜日

ロスアンジェルス 天使の街

天使の住む街とは、良いネーミングだ。



ロス現地の担当セールスの白人がどうしても天使に思えた。

すし屋でディナーの時に、僕はあんたに天使を感じるよ、と言ってみた。

YesでもNoでもなかった。

おっさんを口説いていると思われたか…






毎日同じ天気、と同僚のジャネットが言う。

毎日同じ天気。



photo : Leica D-LUX3 DC vario-elmarit f2.8-4.9/9-23mm asph